電撃萌王『スク水描き方講座』のすべて:序〜確かみてみろ!〜

'07年12月某日、メディアワークス『電撃萌王』から突如届いたお仕事のお話。
『スク水描き方講座』というコーナーにイラストを描いて欲しいとのこと。
まさにスク水を主食として日々を過ごし、折しもこの日に冬コミ新刊『SKMism<スクミズム>』を入稿した空条さんの
ためにあるような企画じゃないですか。ってことで二つ返事でOKヽ(`Д´)ノ
っつかむしろ声かけてくんの遅ェよ今までどこ見てたんだよなんてことはこれっぱかしも思ってません。

このページでは本誌には掲載しきれなかった作業プロセスなんかをご紹介してみますよ。ではゴー。


ご存じの通り空条さんはスク水の中でも旧スク水以外を食べると蕁麻疹が出るほどの偏食家で有名。
なので今回のイラストも旧一本。っていうか新スク水のカラーなんて描いたことないし。

旧スク水における最大の見せ場はなんといってもその生地の伸縮性の低さが ボディライン上に落とすシワ、そして
撥水性の悪さによってたっぷりと水を吸い込む表面の質感。
今回はその「乾燥・濡れ状態での質感表現の差」、ここに副食で あるところの「半脱ぎ」を加えたコンセプトを追求すべく
このような構図で攻めることに。

とにかくスク水だけを描いていたいタチの空条さんにとってその他のいわゆる「萌え要素」ははっきり申し上げて眼中にありません。
ネコ耳とかニーソとかおっきなリボンとかもうなにもかもどうでもいい。
「スク水はスク水であることのみを以て貴しとすべし」がモットーですよ。じゃあその半脱ぎはなんだ。
さすが担当さん、「好き放題やってください」と仰るだけあってラフは一発OKであります。
フッ、思い切りのよさは褒めてやろう。後悔しても知らんぞ!←誰?


ラフを元にして描いた下書きをグレースケールでスキャン。
仕上がりサイズは350dpiなので、一回り大きい400dpiで。
この時点である程度ヒストグラムをいじってますが最終的な調整はPhotoshop上で行います。


手前の女の子、奥の女の子、背景をそれぞれスキャンしてPhotoshopで展開。
1枚目をスキャンした際のヒストグラム情報を保存しておき、あとの2枚にもそれを適用します。


「レベル補正」と「明るさ・コントラスト」で線画を調整、ある程度ゴミを白くトバしたら
残ったゴミをマジックワンド(適用値0、アンチエイリアスOFF)で空白部を選択、投げなわツールで地道に選択して削除。
その後消しゴムで大まかな線画修正もやっておきます。


ゴミ取りと修正が終わったら背景をレイヤー化してチャンネルからグレーを全選択、
Backspace(Delete)で白を全削除して…

選択範囲を解除(Ctrl+D)後「レイヤー」→「マッティング」→「白マット削除」。
これで線画レイヤーはひとまず完成。


真っ白の背景レイヤー上に線画を重ねて位置を調整したらRGBで別名保存。
線画にガイドになる目印を入れておくと調整しやすいですよ。
ここでいったんPhotoshop上の作業はおしまい。


さあここからが本番。
彩色はこのところsai一辺倒です。『フィギュアモデラー翔子V』表紙ぐらいまではずっとPainter6を
使ってましたが、作業の利便性や動作の軽快さから移行しました。
といっても水彩筆とかは使ってなくてブラシツールだけですが。
Painter6の水彩のような色相のブレはないものの使用感はこれが一番Painter6に近い気がします。
なによりペンタブの筆圧感知によるイリとヌキへの追従性が高いのが素敵。


筆ツールでまずは肌を塗っていきますよ。
一時期はほとんどピンクみたいな肌色が主流だったけど、最近は全体的にやや黄色に振りつつ
赤みがかった色を影色に置くのが流行りみたい。むしろそっちの色の方が本来の自分の
好きな肌色なので最近の流れはとてもありがたいというかなんというか。
こんなんでも一応そういうの意識してるんですよええ。


まあそんな感じでレロレロと塗っていって…


影側の照り返しとハイライトを置いて肌は塗り終わり。


続いて髪の毛。
新規レイヤーを肌の上に置き、ベース色をベタ塗り。


影色を乗っけたり、


一段明るいところを描き起こしたり、


ディテールを描き込んだりして塗っていきます。やりすぎてクドくならないよう注意。
ところでsaiではPSDの描画方法がPhotoshopと異なるのか白マットを削除した線画でも
描画モードを「通常」にしているとうまく馴染んでくれないので、彩色中は
線画レイヤーを「乗算」にして作業してます。塗ってると結構気になるのよね。
Photoshopに戻って作業する時に描画モードは「通常」に戻します。


こんな感じで髪の毛は塗り終わり。


…と見せかけて最後におっきいブラシで天使の輪っかをビャッと一発描きヽ(`Д´)ノ
一発でうまくいくまで何度でもやりなおします。