電撃萌王『スク水描き方講座』のすべて:破〜お前はそこで乾いてゆけ〜

つづきヽ(`Д´)ノ

脱ぎかけの体操服を塗っていきます。
全体を白で塗りつぶしてから適当に影色を置いて、


中に入ってる腕を想定していったん白く塗り直し。


その後もう一度シワのディテールなんかを描き込んでいきます。
綿100%の柔らかい質感を大事に。


あーでもないこうでもないと試行錯誤しつつ、もう一段暗い色を置いてみて。
これ以後も「一段暗い色」というフレーズが何度か出てきますが、単に彩度と明度を落としているだけじゃなく
色相も微妙にブラしています。色相に幅がないとのっぺりした面白みのない色合いになっちゃうので。


行き詰まったら実際に鏡の前でシャツを脱いでみて、どんなシワが寄って
どんな影がそこに落ちるのかを検討するのが一番。


目を塗ります。
やや黄色が入ったグレーで全体を塗ってから同じく黄色みがかった白で明るく描き起こすのが
個人的に最近よく使う手法であります。真っ白よりなんとなく透明感が出る気がするってのもありますが
これぐらい色が入ってた方が絵柄にマッチするように思って。


次に瞳。
白目もですが下地の色を塗った時点で「透明部分を保護」にチェックを入れておくと楽です。
肌や髪の毛と違って目はハミダシがある状態で塗るとどうしてもイメージが掴みにくいからね。


瞳孔を描き込んで、


虹彩のハイライトを入れて、


さらに描き込んで、


もっと描き込んで、


線画の上にもひとつレイヤーを乗せ白いハイライトを。
ここにハイライトを置くことで白目の印象も明るくなります。


そしていよいよ見せ場、スク水の彩色ですよヽ(`Д´)ノ


一段暗い色で陰影をつけます。
腰のあたりは水をかけられて濡れているんですが、今はそこはおいといて全体に乾燥状態の塗りで。


乾燥部分ではあまりはっきりした暗い影はつけません。また乾燥状態のスク水は肌への追従性が低く
ボディラインを意識させる影もあまり出ません。
かといってウェットスーツのようなゴワゴワ感ではなく、あくまでもグラデーションによる
なだらかな「布」の陰影表現を心がけます。


新規レイヤーを乗せて水濡れ部分の彩色。
多少無理があっても「このへん濡れてたらえっちいよね」と思うところまで濡らしますヽ(`Д´)ノ
飛び散った飛沫でリアル感を補えばウソもわりと気になりません。
いわゆる萌えイラストにはそういうウソとリアルのせめぎ合いが大事だと思いますよ。
空条さんの絵が萌えかどうかは知らんけど←電撃「萌」王の仕事でそれはいいのか


境界線よりやや内側にかなり暗い色をトントンと置いていき、濡れムラを表現。
モニタのガンマによってはほとんど真っ黒に見えるかも知れませんがちゃんと濃い紺色ですよ。

液晶ディスプレイの普及著しいっていうかもはやCRT探す方がよっぽど難しい昨今のPC事情ですが
スク水塗りにとってこの液晶というヤツはなかなか困りもの。というのも液晶は明度の低い色の
再現が非常にニガテなようで、これぐらいの濃さの紺色は相当高級な液晶でないとかなりの確率で
黒く潰れちゃうみたいなんですよねえ…。
以前どこだかのショップに置かれてたPCからふとウチのサイトを見てみたらどのスク水も
濃淡が潰れてるのに愕然として、と同時に最近のスク水イラストがどれもこれも
やたらと明るい青で彩色されてる理由もわかった気がしたのでした。
そりゃ白スク水なんてものが流行るわけだ…。

まあだからといってウチも明るい色にシフトするなんてことはないです。だって空条さんにとっての
「スク水色」は厳然とそこに存在するわけで、それを選んで塗っている以上こっちには少なくとも
誤った部分はないわけですよ!それを的確に再現できない安物の液晶が氾濫していることと多くの
消費者がそれで満足してしまっている現状こそが問題なのであって
むしろお前らがCRT使えヽ(`Д´)ノ

ぜえぜえ。すいませんちょっと取り乱しました。


気を取り直して水濡れ部分のハイライトを。
乾燥部分とは対照的に、ちょっとやりすぎじゃねえかってぐらいクドめに入れるといいかも。
ホントにクドいとアレなので見極めが肝心ですが。
ハイライトはシワの稜線に沿って。


環境光の照り返し。
光源がやや下にあるつもりで入れるといいかも。


ハイライトに向かってゆくグラデーションを…


と思ったけどうまくいきそうになかったのでやんぴ。


その代わりにやや明るめの色でシワのディテールをまんべんなく入れることに。
意味合い的にはこれも環境光の照り返しになるのかな?


全体の具合を見ながらハイライトを描き足したりして水濡れ部分はだいたいこんなところ。


水濡れ部分に負けてしまわないよう乾燥部分も明部をほんのり描き起こしていきます。
濡れ部分のビビッドなハイライトが浮き彫りになるようここもグラデーションを基本に。
おっぱいとあばら、お腹の起伏を意識して。

これにて手前の子のスク水はできあがりヽ(`Д´)ノ
なんとなくねっちりねっちりと三日三晩ぐらいかけて塗ってるように思われてるかも知れないですが
スクリーンショットのタイムスタンプによるとこのスク水でほぼジャスト1時間ってところでした。
頭の中に完成形があるからそんなに迷わないのよね。


引き続き奥の子を肌から塗りはじめます。
色味は手前の子に比べてちょっぴりピンクに振ってます。
ちなみに中央右のバッテンは背景作画時に打った消失点の覚え書き。
キャラ配置の目安になると同時に背景彩色の基準点にもなるので消さずに残してます。


あっさりさくさく塗っていきますよ。


んでスク水。
彼女のスク水は全体が水を吸ってますが、濡れたての手前の子とは違ってある程度水分が
落ち着いた状態。そこらへんの質感差を塗りで表現していきますよ。


乾燥状態よりやや暗いベース色の上に一気に濃い影を重ね、同時に大まかなシワのディテールを入れます。


若干明るめの色でシワを一部描き起こし、


グレー方向に振ったハイライトと、シワの下にはさらに暗いシャドウを入れます。
ここが濡れたてとの質感差のキモヽ(`Д´)ノ


照り返しやシワのディテールを描き足してできあがり。


手前の子と同じ要領で目を描き込んでいきます。
斜めのままだと雰囲気が掴みにくいので水平になるようキャンバスを回転させて。
この機能もPainterのころからお世話になってます。


実はキャラの彩色に先立ってほぼ完成させてあった背景と重ねてみる。

…うーん、なんか違う。

まず何より校舎の茶色い壁が全体のトーンを暗くしていて楽しさが感じられない。
加えて奥の子の髪の毛。せっかくのツインテールなのに軽やかさが欠けてるし背景に埋没して見づらい。
どうしたものか。

さっきは頭の中に完成形がとかカッコいいこと言っておきながらそれ以外からっきしの空条さんでした(つД`)


とりあえず壁についてはPhotoshop上でなんとか補正するってことでひとまず置いといて、ホースから
飛ぶ水飛沫と水滴を描きます。
Photoshopでこういうストロークをフリーハンドで描こうとするとガタガタしちゃうんですが、saiではPainter同様に
アクセラレータが働いてくれるおかげで綺麗に描けます。


髪の毛は塗り直すことに。

この他ホースとか細々したものを塗ってsaiでの作業はおしまい。
sai形式・psd形式の両方で保存して、以後の作業はPhotoshop上で行います。
ありがとうsai。永遠に。