惑星ピスタチオ~私もいつの日か郵便局長になれますか~

大学時代からファンだった今はなき劇団『惑星ピスタチオ』のコミュニティをmixiで発見、即参加したのが10月半ば。
関連リンクとして貼られていたアプリコットバスのサイトで当時の映像がDVDとして完全受注分のみで限定販売されることを知る。
が時すでに遅く予約は〆切られた直後だった。

一縷の望みを託し当時の思い出などちょろちょろと書き加えつつ再販売希望のメールを送り、1ヶ月あまりが過ぎた昨年末、なんとキャンセル待ち扱いとして購入権がめぐってきた
喜び勇んで入金、わくわくしながら待つこと2週間。とうとう土曜日にやって参りましたヽ(`Д´)ノ

メイン作品は『破壊ランナー』と『ナイフ』。その他に関係者用ディスクとして用意された10枚のディスクのうち5枚を任意でアソートできるようになっている。オレが選んだのは
1)白血球ライダー・白血球ライダーDX
3)小林少年とピストル・レコンキスタ
4)BELIEVE
5)熱闘!飛龍小学校☆パワード
7)大切なバカンス
の5枚。
正直もっと適当なパッケージになってると思ってたのに意外としっかり商品の体裁を保っててびつくり。見くびってすいません。さすがにライナーノーツとかは入ってねえですがその代わりメインのディスクには脚本・演出の西田シャトナーが当時を振り返るオーディオコメンタリーがついてるから満足満足。

んで原稿やりながら早速鑑賞。なにはともあれまずは『ナイフ』。もうコレのために買ったといっても過言ではねえぐらい好きな作品だったのであるよ。

オレが観たのはシアター・ドラマシティでの初演(実はコレ書くために調べるまで会場は新神戸オリエンタル劇場と思い込んでた)で、主人公ナイフは高橋俊博が演じてたもの。30000人にも及ぶ登場人物を10人で演じるという毎度のことながらハッタリは十二分な感じのアオリに期待半分不安半分で観に行ったのだが、いろんな意味で当時のピスタチオの集大成的な作品にまとまっててとても感銘を受けたのを思い出す。カーテンコールの拍手もずいぶんと長いあいだ鳴りやまず、シメの挨拶3回ぐらい聞いたような。確か当時の演ぶチャート(演劇専門雑誌『演劇ぶっく』で毎年行われる誌上人気投票)でも結構上位に食い込んでなかったかしら。調べてみるとこの作品で初めて観客動員10000人を達成したとか。

で、このDVDに収録されてるのは初演から3年が経過してからの再演のほう。高橋俊博や佐々木蔵之介、平和堂ミラノなどを含め団員の約半数が退団、6人にまで減ってしまった後の公演である。初演から3年が経過している&団員が少なくなってるだけあってあちこちの演出がオレの記憶とかなり異なっていた。チャーチル108での腹筋&蔵之介(当時キャスティング)のバカやりとりが丸ごと削られてるのは初演当時に西田シャトナーがテレ隠しで入れたシーンだったからだろうか。

ラストシーン。
とうとうあの『惑星』の地表に降りたったナイフの背後に立つシルエットだけのサリー護送官。ゆっくりと銃を抜き、構える。

3~4列目上手寄りで観ていたオレのために作られたシーンなんじゃないかと錯覚させられるほどのベストポジションが未だに脳裏に思い起こされる。再演では全体の演出が完全にさし替わっていた。映像化するのであればこちらの方がカメラ映えはいいと思うのでよし。むしろ初演はオレのためのステージだったと自己満足させていただく方向ですよええ

続いて『破壊ランナー』。『ナイフ』もそうだがこの2作品と関係者用ディスク収録作品の一部はテレビ放映用に編集された映像。『ナイフ』はテレビ放映があったことさえ知らなかったけど『破壊ランナー』はたしかBS2でやってたはず。間違えてなんかのアニメ上書きしてしまってさんざヘコんだからよく覚えてますとも_| ̄|○

うーん。やっぱり何度観てもこの2作は楽しいなあ。『破壊ランナー』随所にある狙ったつもりがドンズベリなギャグシーンが逆に初々しくて微笑ましくもあり(ちなみに今回の記事タイトルは劇中のノリツッコミミュージカルから)。

実はこの『破壊ランナー』で腹筋善之介演じる豹次郎ダイヤモンドのセリフの1つがものすごく好きなんである。いや好きとかそれ以上に今のオレの行動の指針になってると言っても過言ではねえかも知れねえ。恋人リンコ(平和堂ミラノ)との会話の中で出てくるセリフなんだが語りはじめるとマジメになっちゃうから書かねえでおこうっと。

ラヴィーナ玉姫殿のCMで腹筋さんがヅラ被って新郎の役やってたのを見た時は我が眼と玉姫殿の広報担当の正気を疑ったなあ。

まだ上記2作と『飛龍小学校』『BELIEVE』しか観てねえけど原稿やりながらゆっくり楽しませてもらいますよ。

予約のために見に行ったアプリコットバスのサイト経由で初めて平和堂ミラノ(退団後:田嶋ミラノ)さんの夭折を知りました。今さらながらかつてのファンとして冥福を祈ります。

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