長かったルポもとうとう最後となりまった。
じゃあPart8いっくよー!
作品写真はすべてクリックでFlickrのページにジャンプします。
『スワンボートのスーザ』のミクはまるで音楽のシャボン玉が浮かんでるかのような空間のまとめ上げ方がすごい!
なのに写真がイマサンなのはすごすぎてベストアングル模索する余裕がなかったからです。ガクリ。
神戸トレフェスでもスミ入れ状態のを撮影させてもらった『クマとコガネムシ』あなる。
スミ入れ状態も並べて展示されてたあたり本人的にも手ごたえある造形ができた自信の表われかと。傘のホネが入るとさらにディテールの密度が上がっていいね。
『Fenrir』オリジナル・影狗(かげく)。ピント大失敗。
後ろ髪の暴れさせかたでキャラづけしてるのがうまいなー。
こっちもオリジナル、光馬(みつめ)。
和弓を引き絞る描写ってほんとに難しいと思うんだけど、そのリアリティと自身の造形カラーを両立してるところがなかなかお見事であります。
魔女と百騎兵、沼の魔女メタリカ。
これもちょっと撮影のアングル悪かったかな…末端肥大&すんごい手足細長いキャラに見えちゃう。
「CONCEPTION 俺の子供を産んでくれ!」のユズハ。
ええっこんな変幻自在な作風の人だったっけ、って感じでしばらく眺めてました。
ミクPIANO*GIRL。おっこれはproject miraiで知ってるぞ!
3000円とお安かったんで買おうかどうしようか随分悩んじゃった。
『F-Face』幼女素体ファニカ。
シルバニアファミリーの家具と絡ませられるサイズで製作されてます。
武装神姫のMMS素体とか過去に浅井さんが作ってきた可動フィギュアのどれよりも「シャレになってなさ」「彼岸っぷり」を強く感じるのは何故なんだろう、単なるフィギュアを見ているだけでどうしてこんなに背徳感を覚えるんだろう…と展示を眺めながらずっと考えてました。
もちろん見てのとおり展示状態で肌色部分の比率が多いからというのも一因なんでしょう。でもたぶん一番の理由は乳幼児の肉感が可動素体になっても失われてない点じゃないかと。
ほら、赤ちゃんの手足って関節にライン入ってるじゃん。
ちなみに今回のお買い物その2はこちらのファニカTシャツ。またイベント用のよそ行きが増えたぜ。
その真向かいで展示されていたのが『大日本技研』の1/1スコープドッグ。
1/1スコタコといえば昨年夏のWFでクラタスをお披露目した倉田光吾郎さんのアレを思い出さずにいられないですが、こちらはなんと1/1のペーパークラフト。だから腕もこのとおり軽々と持ち運べちゃうのであるます。
人間が乗って動かせる代わりにお値段1億円オーバーのクラタス。ただの紙だけど1/1スケール、そしてデータ販売とはいえ3000円ぽっきりのスコープドッグ。
そのどちらもが商品として同居しうるその事実がWFのWFたるゆえんなんですよ。
つい先日ニコニコ生放送で見た「オタク大賞マンスリー」に出演してた浅井さんがちょうどこのスコープドッグを話題にしてました。曰く
「閉会、撤収となってどうするのかなと思ってたらなんの躊躇もなくビリッビリに破いて捨てて帰ってるんですよ!そんでその破いてる光景を横で小さい女の子がぼーっと眺めてたりするんですよ!」
刹那の輝き。これぞWFという名の大人の文化祭、ガレージキットスピリットの端的な発露なのかもしれませぬなあ。
むっちゃでっかい展示の次はむっちゃちっちゃい展示、『ダブルドラゴン』にあったオリジナルの習作。
全長5センチあるかないかって大きさに妥協した感の一切ないディテールが詰め込まれてます。
『こっとんきゃんでぃ』オリジナル、あめふりあまがさ。
サイトを探していて気づいたんですがここって2010年の夏WFからずっと探していた「リッタちゃんのワンピース」の作者さんのディーラーだったのね。
WFへ何度か足を運んでいて、ふと目についた作品が「あ、前にアレ作ってた人か!」とつながった時の感覚を知ってる人は少なくないでしょう。
そしてそのリンクが完成する瞬間、その人の造形センスがどれぐらい自分好みだったかに気づくんですよ。せっかくのWFなんだからみんなも目当てのものだけ買って帰らずせめてディーラー卓を見て回っていってほしいなあ。
海外から参加の『Scale120(リンク先はfacebook)』Dendrobium。
Ma.Kの懐の深さというか、なんだって取り込んでブヨブヨと膨れ上がっていく貪欲さみたいなものをひしひし感じる一品。
Garbaldy。以前『ダストモデルズ』にサフ状態のが展示してあったような、と思ったらよく調べてみると『Kallamity』というメーカーのキットだったみたい。
ディテールこんもりなのに全く雑然とした感じがないのが率直にすごい。
そしてその隣『T’s Facto』に展示してあったジオラマ「竜魂の里」。
昨年10月に東京都美術館で開催された「猫とドラゴン展」に出品されたものだそうですが、もうこれが圧巻の一言。
無数の足場が組まれたその奥にはガーゴイルのような猫の石像と巨大な竜の死骸らしきもの。
「『二匹の狛猫が朽ちた邪竜の魂を封じ込めている。しかしそれを愚かな人間達が蘇らせようとしている』そんな世界観を作品にしてみました(blogより抜粋)」とのこと。
二つのスポットライトが生み出す光と影がまた嵐の前の静けさのような張り詰めた空気を演出していて、思わず見入ってしまいまする。
寄っても引きの画でもとにかくいくらでも楽しめる作品。
引いて見ると照明に浮かび上がる鳥居の差し色が中央の印象をビシッと引き締めてます。いやほんとに見飽きません。
以上アマチュアディーラーのルポはこれでおしまい。
企業の写真は余所に腐るほどあるんで2枚しか撮ってません。
ひとつはコトブキヤの銀鶏・黒。
すぐそばにコトブキヤのプラキット担当さんがいたのでお布施は惜しまないからR-GRAY2出してね!と具申してきたよ。
そしてfigmaエル・ウラカンの原型公開。
柔王丸から始まったfigmaに満を持しての登場ですよ。カンビア!テスカトリポカ!
今回のWFはディーラーチェックもろくにせず予備知識ゼロのまっさらで臨んだわけですが、その分この目と足でええもん見つけたる!って気分が途切れずに最後まで歩き回れたように思いまった。
またちょっとfg絡みの話になっちゃって申し訳ないんだけど、実際fg最盛期だった一昨年の冬~夏あたりのWFにおける自分の歩き方って「欲しい新作の目星をfgでつけて、買えたらあとはfgで見た新作の実物をチェックして回る作業」になっちゃってたんですよ。わあこれいいなあ、かっこいいなあ、すごいなあ、という初見の感動を得る場所が会場じゃなくモニタの上になってしまってた。
そうなるとなんだか「うーん、実物見てみるとそんなにピンと来ないけどfgでわりと人気出てたから撮っとくかあ」みたいな誰のためなんだかわかんないシャッターの切り方してたりする自分にも気づいて、そんな写真も混ざってるもんだからルポ書いててもイマイチ乗ってこなくて、やがて息切れしてルポ自体お休みしてしまう。こりゃちょいとよろしくないなあ…と。
だからディーラーチェックをせずに現場へ赴いたのも―実際に直前まで手術とかコミティアの原稿とか色んなことが立て込んでいて忙しかったからって理由もあるにはあるんだけども―敢えて今回はそうしてみよう、自分のアンテナだけを頼りに歩こうと思い立ったからってところもあるわけです。
そんなこんなで取りかかった今回のルポは過去最大の物量になったけれど一度も「乗ってこない」感に苛まれることなく走りきれまった。ちょっと何かがふっきれたかも。
やーWFってやっぱり楽しいよね。この楽しかった気持ちがルポからほんの少しでも伝われば幸いであるよ。改めて撮影させてもらったディーラーの皆さんどうもありがとうございました!
最後に会場でワンショットおさえそこねた怪屋さんのチタンダエルをさっくり組んでパチリ。
ゲート処理して最低限の軸打ちしただけであらかわいい。
顔のデカールはこんなに用意されてました。こんだけあるなら気分によって貼りかえてもいいかも?